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才食兼美 天神スカイホール座談会 vol.4

スポーツで九州・福岡を盛り上げる

福岡市・天神の西日本新聞会館16階にある「天神スカイホール」は、レストランや会議室を備えた多目的空間。春を迎え、豊かな交流や美味との出合いに花が咲いています。食や交流、街づくりなどを掘り下げる同ホールの座談会シリーズも好評です。今回のテーマは「スポーツで地域の活性化を図ろう」。企業スポーツに力を入れている3社の経営者が同ホール自慢の食事を楽しみながら語り合いました。

全国レベルで活躍するチームや選手を擁して

ー企業のシンボルスポーツとして九電工には陸上競技部、九州電力にはラグビー部、西部ガスには硬式野球部があります。それぞれの歴史をお聞かせください。

藤永 1953年の創部以来、国内外の陸上競技大会で高レベルの成績を収めてきました。60年代には渡辺和己選手や佐々木精一郎選手が世界大会に出場しています。全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)では過去5回、準優勝しました。

荒牧 51年の会社創立時にラグビー部ができました。九州の社会人ラグビー部ができました。九州の社会人ラグビーの草分け的存在で、2007年に初めてトップリーグに昇格。それから昇格・降格を繰り返し、2014年に下部リーグに降格してからは毎シーズン、再昇格が大きな目標です。

酒見 弊社もシンボル的な企業スポーツをと、11年に硬式野球部を創部しました。3年で社会人野球日本選手権に出場、4年目には都市対抗野球大会出場と全国進出も果たせました。

ー各社素晴らしい成績ですね。近況はいかがでしょうか。

藤永 最近では、2月の別府大分毎日マラソンで新人の大塚祥平選手が3位に入りました。一方、マラソンなどで陸上の世界選手権に日本代表で4度出場した前田和浩選手が今年第一線から退きました。今後、女子部のコーチに就任しますので、女子選手の飛躍にも期待しています。

荒牧 今シーズンはトップリーグの入れ替え戦に挑みましたが、再昇格は成し遂げられませんでした。次こそは巻き返しを果たしたいところです。

酒見 昨年10月、福岡市東区に新グラウンドが完成し、それを機に米大リーグで活躍する田中将大投手を育てた香田誉士史氏が新監督に就任しました。18年のスローガンは「超戦」。自分たちの壁を超える年になってほしいですね。

九電工代表取締役会長 藤永 憲一氏

地域貢献にも力を入れひとや地元を活性化する

ーチームに期待していることは。

荒牧 スポーツには明るく爽やかなイメージがあり、世代を超えて共感が得られます。企業スポーツに取り組む目的は、まず地域貢献です。さらには企業グループの従業員が共に応援し感動することによる連来館の醸成。そして弊社の事業は地域の皆さまにご理解いただいてこそ成り立つので、企業イメージの向上にもつなげたいとの思いがあります。

藤永 選手たちのひたむきな姿に、見ている人は感動を覚え、元気や勇気をもらえるという魅力がスポーツにはあります。大会に出場すると、社員は一つになって選手に声援を送り、選手が結果を残せば社内は活気づきます。地元に根差した企業の選手が試合に出るので、地域の方々も応援してくれているようです。会社のPR効果も大きいと思われます。

酒見 できるだけ地元の方に愛され支えていただけるように、九州出身者や九州の高校や大学を卒業した部員を集め、ローカル色を前面に出しています。九州各地で小・中学生などを対象にした野球教室を開いていますが、選手の出身地では大歓迎を受け、ヒートアップしますね。

ー地域とのつながりは財産ですね。

荒牧 私たちも小・中・高校生の経験者を対象にしたラグビー教室や小学生を対象にしたタグラグビー教室を実施しています。タグラグビーはタックルの代わりに腰に着けたひも(タグ)を取れるゲームです。17年度はこれからの教室を九州全体で50回以上開催し、4千人以上が参加しました。地域のイベントやスポーツフェスタなどでも交流を深めています。

藤永 弊社の陸上部も毎年、子どもスポーツ教室を開き、選手が子どもたちに走る基本動作や速く走るこつなどを分かりやすく指導しています。地域の方たちと触れ合い貢献できるのは、選手にとっても大きな喜び。今後も取り組みを続けていきたいものです。

ー一方で、企業スポーツの課題はありますが。

酒見 社会人野球部の廃部や縮小が続いている状況で、あえて野球部を立ち上げました。選手の将来のために、仕事と野球の両立を志向している点も特色です。

藤永 アマチュアリズムが美しいのは言をまたないところですが、世界的に競技のレベルが上がり純粋なアマチュアリズムだけでは通用しないのが現実です。企業スポーツとしても、こうした現状にしっかり対応していくことが必要だと思います。

西部ガス代表取締役社長 酒見 俊夫氏

 実力をさらに強化して大きな目標をかなえる

ー今後の取り組みを教えてください。

荒牧 19年にはラグビーワールドカップが日本で開催され、九州では福岡と熊本、大分で試合が行われます。その盛り上がりにわれわれもぜひ何かの形でお役に立てればと考えています。タグラグビー教室の拡大も図ります。弊社のラグビーチームのモットーはフェアプレーで、常に全力で戦っています。来期こそトップリーグに上がってもらいたい。

酒見 香田監督の指揮で、社会人野球の最高峰。都市対抗野球大会に4年連続で出場すること。そこで初の1回戦突破をを願っています。いつかはドラフト会議で指名され、プロ野球に進む選手を送り出すという夢をかなえたいです。プロ野球選手を育てることは、有望な新人が当野球部に集まるきっかけとなり、戦力ダウンではなく、戦力アップにつながるでしょう。

藤永 弊社陸上部は全国でも珍しく男子と女子がそろって駅伝で全国レベルの実力を誇ります。ニューイヤー駅伝やクイーンズ駅伝(全日本実業団女子駅伝)での優勝をぜひ実現してほしい。さらに世界で活躍する選手が育ち、地域活性化の力になれたらと思っています。

ー最後に、本日の食事の感想を。

荒牧 小ガモを軽く燻製にして、春らしい香りを醸し出すなどいろいろな工夫がありますね。新鮮さも楽しみながら一皿一皿を堪能しました。

酒見 苦味のある春の野菜は、体内にたまった毒素を排出してくれるそうですね。今日は「しらうおと春野菜のフリット」をはじめ、体に良さそうな旬の野菜が満載でとてもおいしくいただきました。

藤永 季節感にあふれた料理は一番のおもてなしですね。隠し味にオレンジシューズを使ったソースで食べたアスパラガスは、絶品でした。美味なるひとときを満喫させていただきました。九州電力代表取締役副社長 荒牧 智之氏